ちょっとしたご褒美の日帰り温泉

 温泉はやっぱり泉質だよねと言っている人のことが、長らくわかりませんでした。

 けれど九州という、近くに良質な温泉がある地に来て、温泉に行くことがとても身近になってみると言われていることがよくわかるようになりました。成分などの詳しいことはよく分からないけれど、入った時に感じるお湯の良さというのは確実にあって、これが温泉好きの人が言っていたことなんだな〜と思ったのです。

 テヒマニvol.2の入稿が終わった翌日、早々に目が覚めたので山の中の温泉に行って来ました。大分県にある筌の口温泉の新清館という温泉です。

 この温泉は2〜3年ほど前から、2〜3ヶ月に一回ぐらいのペースで行っている温泉なのですが、とにかく露天風呂がいいのです。木立に囲まれたお風呂に入りながら、ぼうっと空を見上げたり、鳥の声に耳をすませたりしながら入るのは至福の時間です。

 私が行った先週の土曜日は桜が散った後とは思えぬほどに寒い日で、山の中にあるその温泉ではびっくりすることに雪がちらついていました。露天風呂の周囲には、まだ緑色の薄い紅葉、いまだに咲くあざやかな赤い椿、白の美しいこぶし、そしてちょうど盛りの山桜。

 そこに雪がちらついたり時おり青空が見えたりと、あまりの素晴らしい光景にいつにも増して時間を忘れて入っていました。

 冬と春をいっぺんに味わったような、まるでご褒美のような日帰り温泉でした。

 シャワーもなくドライヤーもないなど設備が充実しているとは言い難いところですが、自然を感じながら温泉に入りたい方にはおすすめな温泉です。

✳︎写真は内風呂です。こちらもなかなかの趣きでした。

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暮らしにまつわる小さな雑誌「テヒマニ」ブログ。福岡県うきは市を中心に、個人的に配布している小さなフリーペーパーの、配布情報や日々の雑感にまつわるブログです。

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