お弁当、初心者です。

 昨日から、お弁当を作っています。

 ここ半年ほどで、すっかり家のご飯に飼いならされてしまったため、どうにもこうにも外食やコンビニ弁当を食べる気が起きず、めんどうくさいことになりそうとは思いつつも、毎朝お弁当を作っていくことにしました。

 料理経験の圧倒的な不足により、人生でお弁当を作ったことがあるのは片手で数えるほど。とにかく経験を積んで行くしかないと腹をくくり、母に弁当作りの基本的なことを教わりながら、四苦八苦しております。

 今現在の所用時間はお弁当を作ることだけで、30分ぐらい。たった一人前を作るのにです!

 母から言わせると「たかが弁当一個を作るのに、そんなに時間をかけちゃだめ。15分くらいで終わらせなさい!」とのことです。

 冷蔵庫にある材料からメインのタンパク源・野菜の量・彩り・満足感などなど、お弁当の計画からして時間がかかってしまうので、15分なんて夢のまた夢って感じです。でも、30分という時間があったら、すごい人はあっという間に夕食ぐらい作ってしまうはずで、それってひたすら尊敬です。

 いろいろ見ていると、人の作るお弁当って個性が出るなあと思います。野菜を花型にカットして華やかに飾りつけしたもの、おかずがたくさんでしかもとっても美しく盛り付けてあるもの、とてもシンプルなものなどなど。

 そして私のはというと、メインと卵焼き(ときどき煮卵)に野菜1点、付け合わせが1点、それに雑穀米ご飯という、とってもシンプルながっつり弁当ということになりそうです。なんというか、女性的なたおやかさや繊細さが感じられませんが、美味しく満足に食べられているので、まあそれでもいっかな、と。


「ひと皿盛りにすると、盛りつけ方とか、料理のとり合わせ方とかの、とてもいい勉強になるんです。どこで季節感を出そうかということも考えるようになるし、ひと皿の中に自分の世界を作っていく楽しみがあるんですよ。(中略)何が相性がいいかって考えていくと、なんとなく合うものがわかってくる。ウチの助手たちには、修行時代は、週に一回お弁当を持ってこさせるの。ひと皿盛りだってそれと同じことですね。」

 小林カツ代さんの著書『食の思想』のなかの「ひと皿盛りのススメ」という文章です。これはひと皿に盛って食べるということは、洗い物が少なくて合理的だし、総合的な料理の腕を磨くにももってこいですよ、という内容です。そしてひと皿盛りとお弁当を作ることは、ほぼ同じ意味でもあります。

 実際、お弁当を作ってみて思うのは、詰めるおかずにかなり気を遣うということです。汁気のなさやちょっとの料理でも満足のいくきちんとしたおかずを作ることなど。家でご飯を食べる時は、じゃっと肉を焼いて、適当に野菜を蒸すか炒めるかサラダにして食べるという感じなのですが、それをお弁当に詰めたらたぶん大変。

 そういう意味で、お弁当作りはレパートリーを増やすこと、彩りを考えることなど、とっても実践的な料理の練習台のような気がするのです。というわけで、これからちょっとだけ毎朝頑張ってみるかなあなどと考えています。

 料理の経験不足がしっかりと出ている卵焼き。今後、きっちりと上手になるかどうか乞うご期待くださいませ!

テヒマニ

暮らしにまつわる小さな雑誌「テヒマニ」ブログ。福岡県うきは市を中心に、個人的に配布している小さなフリーペーパーの、配布情報や日々の雑感にまつわるブログです。

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